大神(おおみわ)神社と山の辺の道(2023年6月23日)
6月。
大気杜弥ひさびさの泊まりでの旅行です。
向かうは大和国一の宮、大神神社。
構想中の物語では飛鳥をモチーフにした舞台を出したり、三輪山の神さまモデルの神さまを登場させたりしたいと思ったのと、大和の地と自分との間でご縁を結んでおきたいという思いもありました。
6月22日の深夜。
バスタ新宿から深夜バスで旅立ちます。
そして夜が明ける。
ね・む・い……
バスの明かりはシャットダウンされてるし、乗客は静かだったしと、そこは良かったんですが、ズシンズシンと揺れが……
路面からの突き上げがかなりキツく、ほとんど眠った記憶が無いです。
バスを天理駅前で降車し、JR桜井線で三輪駅へ。
三輪駅で下車し、最初に向かったのは綱越神社(おんぱらさん)でした。
ご祭神は祓戸大神(はらえどのおおかみ)。
大神(おおみわ)神社へ参拝する旨、ご挨拶しました。
この日は終始、雨上がりだからこそ得られる貴重な参拝ができました。
大鳥居からご神体、三輪山を遙拝します。朝靄がかかるさまが神々しい。
一の鳥居、二の鳥居をくぐり、ご神域へ入っていきます。
まず、祓戸(はらえど)神社にご挨拶。
ご祭神は瀬織津姫神(せおりつひめのかみ)、速秋津姫神(はやあきつひめのかみ)、気吹戸主神(いぶきどぬしのかみ)、速佐須良姫神(はやさすらひめのかみ)。
大祓詞(おおはらえのことば)に登場する祓戸の大神です。
参道を進み、手水舎でお清め。
建物としての本殿は無く、そびえる三輪山がご神体。
ご祭神は大物主神(おおものぬしのかみ)。神仏習合時代は三輪明神。
茅の輪くぐりをして、拝殿へ参拝します。
それから夏越の大祓のための人形をお納めしました。
拝殿近くの巳の神杉。
これまでもこれからも、iPhoneのカメラだと「映える」ように画像を作ってしまうんですよね(あと遠近感にも欠ける)気にし出すとカメラ沼へ行ってしまうのでしょうが(笑)
Photomaterで簡易に色の修正を行ってますが、実際はもっと落ち着いた色合いでした。
拝殿をあとに、雨上がりの朝ならではの幽玄さが漂う山の辺の道を、お山のご神気を感じながら進みます。
磐座(いわくら)に祀られているのは少彦名神(すくなびこなのかみ)。
大昔の祭祀を今も感じることができます。この地域には磐座が数多く鎮座しています。
狭井神社には大神の荒魂(あらみたま)が祀られています。
ここからご神体の三輪山へ登拝できます。 畏れ多いので、もとから登拝は考えていませんでした。
ご神水を紙コップで頂いたあと、山の辺の道を先に進みます。
池に鎮座するのは市杵島姫神社です。
目的地である元伊勢、檜原神社を目指します。
が、ここで道を逸れて辰五郎大明神の方面へ足を向けます。
そしてここからが本日もっともご神威を感じるエリアだったのです。
注連縄を張り巡らせた磐座。お不動さま。菊龍大神さまの祠。お地蔵さま。
今も信仰が篤く続いています。
辰五郎大明神。
稲荷信仰に見えますが、主祭神は辰五郎大明神、配祀は早川大明神・稲川大明神となっており、辰五郎は江戸時代の豪商だったようです。そして今も信仰篤い。
ここからさらに奥へ向かうと奥垣内(おくがいと)遺跡・山ノ神遺跡の磐座です。
『マムシ注意!』にもビビりますが、周囲は薄暗く、人の住まう現世(うつしよ)とは隔絶した空間。異界に迷い込むとはこういうことか、と思いました。
今はご神体の中にいる、などなど、いろいろ肌で感じる。
神の降り立つ磐座の領域は撮影禁止となっていました。
山の辺の道に戻ると人の世界に帰ってきたと感じ、心底ホッとする。
人の生活がある中で、神の領域への入口も開けている。
貴船神社。
ご祭神は淤加美神(おかみのかみ)。
淤加美は別表記だと龗。文字に『龍』が含まれます。
大神神社のパンフレットにも水神信仰・龍神信仰と書いています。
龗神(おかみのかみ)神社 。
八大龍王辨財天大神をお祀りしています。。 お社に向かう道が分からなかった……。
この池から羽ばたいていく1羽の白鳥の姿を見たのですが、意味があるのでしょうか?
白鳥というと倭建命(やまとたけるのみこと)をまず連想します。
山の辺の道を進み、玄賓庵(げんぴあん)をさらに進むと(時刻9:50でまだ開いてなかったのと先に進みたかった)、目的地の元伊勢(のひとつ)檜原神社です。
天照(あまてらす)信仰の地、檜原神社。
山を下りていきます。
2枚目写真の真ん中は大和三山の天香具山、右に耳成山。左には大神神社の大鳥居が見えます。
大和三山が観れて嬉しかった。
町の中にある富士神社・厳島神社(弁天社)。
お社と大樹の下には古墳があります。間近に見る古墳!
神御前神社。ロケーションが素晴らしい!
ご祭神は倭迹迹日百襲姫命(やまとととひももそひめのみこと)。
大物主神の妻とも言われる人です。お社の向こうに三輪山が。
大神神社に戻り、なでうさぎを撫で、天つ金木に願掛けし、三輪明神・大神神社をあとにします。
成願稲荷神社。ご祭神は宇迦御魂神(うかのみたまのかみ)。
ご挨拶し、翌日は伏見稲荷大社に参拝することをお伝えしました。
3枚目写真、お社から望む天香具山(左)・耳成山(右)。
ご本尊は十一面観世音菩薩。 開基は聖徳太子と伝えられます。
素戔嗚(すさのお)神社、恵比須神社と巡っていると、時間は13時を過ぎており。
……本来はもう次の予定地(飛鳥エリア)に着いてる時間帯なのですが。
三輪の地があまりに魅力的すぎました。
予定を切替えましょう!
飛鳥エリア(甘樫丘から大和三山を望む→飛鳥寺→飛鳥坐(あすかにいます)神社→石舞台古墳)は次回巡ります。 なんと言っても歩き疲れてヘトヘトです。
近鉄特急の予約を前倒し、宿泊地の京都に早めに向かいました。
15時半にはホテル到着。これで正解。早割で素泊まり5500円で泊まれてありがたい。
歩数的には三輪〜桜井までJR1駅分歩いたのが効いてるっぽいです(笑)。
旅行にはもうひとつ、鹿島神宮のを持参したけど、鹿島神宮のご祭神は、出雲の国譲りで相対した武甕槌(たけみかづち)の神さまなので、国津神系な三輪の神さまの御朱印をいただくのはなあ…と思ったのと、やっぱり大神神社の御朱印帳はほしいでしょう!
大神神社、そして三輪明神の御朱印を拝受。それと恵比須神社の御朱印。こちらはお薬師さまも祀っており、神仏習合の残り香を感じました。
お寺用のご朱印帳。左ページが三輪山平等寺。
神仏習合時代、大神神社の神宮寺であり、開基は聖徳太子。ご本尊は十一面観世音菩薩。
右ページは東京田無、總持寺のご不動さまの御朱印です。
次の日は伏見稲荷大社・稲荷山登拝しましたが、それは次回の記事で!